【セルライトとは?】
セルライトとは一言でいうと「脂肪の塊」のことです。
血行が悪くなると、皮膚の下にある脂肪細胞の代謝が衰えてきます。
そうすると脂肪細胞が肥大化し、脂肪同士や老廃物と絡み合ってセルライトとなります。
セルライトができると脂肪部分に厚みがでてきて、肌が凸凹になります。
セルライトは症状が悪化すると肌の表面がオレンジの皮のように見えるため、オレンジピールスキンと呼ばれることもあります。
ただし表面がデコボコになるのは、かなりセルライトの症状が進行してからです。
実際は見た目にはわからない状態でもセルライトが生成されている場合が多いのが特徴です。
セルライトは老廃物の凝り固まっているため、食事制限や運動など通常のダイエットでは取り除くのが困難なため、セルライトを除去を目的とした対策が必要になります。
【セルライトのできやすい年齢・部位】
セルライトは女性に多く見られ、なんと女性の8割はセルライトがあるといわれています。
これは男性に比べ女性の方が脂肪分が多いためです。
セルライトは脂肪の多い箇所にできやすい特徴があり、体の中でも皮下脂肪が多い太もも・ふくらはぎ・お尻などのセルライトで悩む方が多いようです。
他にもお腹や二の腕などはセルライトのつきやすい場所です。
(最近では顔にできるセルライトが話題になっています)
またセルライトは血行が悪くなると発生しやすくなるために、女性の中でも運動不足になりがちな成年女性の場合セルライトが多く見られる傾向があります。
【セルライトの原因①】
セルライトが出来る原因は様々です。
主なセルライトの原因としては、「運動不足」「加齢」「むくみ」「冷え性」「ホルモンバランスの変化」などがあげられます。
セルライトは血管に浮遊した皮下組織の脂肪細胞に老廃物が付着したり、脂肪細胞そのものがお互いに結合することで生成されます。
血行が悪くなればそれだけセルライトのできやすい状況になってしまいます。
つまり、セルライトの1番の大きな原因は血行などの循環機能であるといえます。
血行が悪くなる原因として、「運動不足」や「加齢」などがあります。
また「むくみ」や「冷え性」も血行が悪くなる原因ですし、血行の悪さがさらにひどい「むくみ」や「冷え性」を引き起こします。
ホルモンバランスにしても、ホルモンが運ばれるのは主に血液やリンパ液によってです。
血液やリンパ液の循環が悪くなれば、それだけホルモンが行き届かずに細胞の正常な機能が働かなくなります。
セルライトができやすい部分が「太もも」や「ふくらはぎ」「お尻」といった下半身に多いのも、下半身の方が血行が悪いためです。
セルライト除去対策としてまず必要なことは、セルライト生成の大きな原因となる循環機能の改善にあるといえるでしょう。
【セルライトの原因②】
先程も述べましたが、セルライトとは「脂肪の塊」のことです。
そのためセルライトができる原因には脂肪細胞の存在が大きく関わっています。
セルライト除去を考える上で、外すことができない脂肪細胞とは、
そもそもどういう細胞なのでしょうか。
脂肪細胞とは体内で脂肪の合成や分解、蓄積をおこなう細胞のことを言います。
脂肪細胞での脂肪蓄積量が増大していくと、体脂肪率が上昇し、肥満になります。
今までは、脂肪細胞は最初のうちは増加するものの、一定の年齢を超えると増加せずに、細胞が肥大するため肥満が起こると考えられていましたが、最近の研究で、一定の年齢を過ぎても脂肪細胞が増殖することが明らかになりました。
脂肪細胞が最も増えるのは、胎児期、乳児期、思春期ですが、思春期を過ぎてもまだ増殖しますので、大人になってもセルライトができる原因が減るわけではありません。
人間の体内にある脂肪のうち、いちばん多く体に蓄えられるのは、中性脂肪です。
中性脂肪は、一部が肝臓に蓄えられるほかは、脂肪細胞に蓄えられます。
脂肪細胞は成人の場合で約250億~300億個あり、脂肪細胞自体の大きさが3~4倍にまで膨張します。
また、脂肪細胞は他の細胞とは違い、いったん脂肪細胞の数が増えてしまうと、ほとんど死滅することがありません。
ダイエットなどによって見た目が痩せても、脂肪細胞のサイズが小さくなっただけで脂肪細胞の数は減りません。
つまり、セルライト除去の必要性がずっとつきまとうことになります。
【セルライトの原因③】
セルライトのできる原因のひとつ、老廃物とはどのようなものでしょうか。
老廃物とは、エネルギー代謝の際に生じる、余剰分の栄養やエネルギーの燃えかすなどの不要な物質のことを言います。
余剰分の栄養やエネルギーの燃えかすなどは、血液やリンパを通って運搬されて、腎臓、肝臓でろ過されたあとに腸内に滞り排出されるのが本当ですが、うまく体外に排出されずにたまっていくと、セルライトができる原因となります。
老廃物を体内から除去するためには、血液やリンパの流れをよくする、腎臓や肝臓の機能を高める、腸の働きを良くするなどが必要です。
具体的には、血液をさらさらにするために半身浴やリンパマッサージ、腸の働きをよくするためには食物繊維を多くとる、水分を多く取る、また、腎臓や肝臓の機能を高めるために禁酒や禁煙などの方法で老廃物を除去し、セルライトができる原因を減らす工夫が必要です。
【セルライトの原因④】
セルライト除去を考える上でコラーゲンの存在も無視することができません。
セルライトの原因となるコラーゲンとは、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成する蛋白質のひとつで、人間の体の新陳代謝を促進させるのに、より大切な働きをするのがコラーゲンです。
テレビなどでもよく「コラーゲン配合の○○」のように頻繁に使われていますので、耳にされたことのあるかたも多いと思います。
人間の場合、体内に存在しているコラーゲンの総量は、全蛋白質のほぼ30%を占めるぐらい多いことがわかっています。
また、コラーゲンはコラーゲンに接する細胞に対して、増殖や分化などのシグナルを与える情報伝達の働きも担っていることがわかってきています。
【セルライトによる症状とは?】
セルライトが増えることで起こる症状は主に美容的な面です。
セルライトが少量であれば、見た目もそれほど目立った点はありません。
ちょっとむくみや肌荒れが気になる程度です。
セルライトの量が増えてくると、通称オレンジピールと呼ばれる、皮膚表面が凸凹した状態になります。
この程度になるとセルライトはかなり進行していると考えていいでしょう。
肌がデコボコの状態になってからでは、セルライト除去はかなり難しくなります。
表面に見えなくても女性の8割はセルライトがあるといわれているのですから、日ごろのセルライト予防対策が必要だと思われます。
【セルライトが生成されやすい生活習慣に注意!】
セルライトが引き起こす美容的症状以外では、むくみや冷え性などがありますが、むしろそういった点よりもセルライトができやすい生活習慣に注意しましょう。
セルライトは脂肪分の多い箇所にできやすいので、太りやすい食生活はそもそもセルライトを生成させるきっかけになります。
また運動不足や不規則な生活などで血液やリンパ液の循環機能が衰えるとセルライトができやすくなります。
老化などで体の機能が衰え、セルライトができてしまうのは仕方ないとしても、生活習慣の改善で予防できる点は多いはずです。
まずはセルライトのできにくい生活、適度な運動と規則正しい生活を心がけましょう。
【セルライトの種類】
一言にセルライトといっても、いくつかのタイプがあるのをご存知でしょうか?
一般的に、セルライトには4つのタイプが存在することが、近年の研究でも明らかになってきています。
1日でも早く除去してしまいたいセルライトですが、除去のためにも自分のセルライトのタイプを把握しておくことが大切です。
「脂肪型セルライト」
全体で、50%を占めるセルライトのタイプで、幅広い年齢層に多く、また、他のタイプに比べると比較的、除去しやすいタイプのようです。
このタイプの対処法は、一般的なダイエットと同様の感覚で行うと効果的です。
「線維化型セルライト」
このタイプの人は全体で10%と少なく、見た目にはっきりと、セルライト独特のデコボコができているのが確認できます。
このタイプの場合、なかなか頑固で手強く、美容医療などで専用のマシンを使わないと、除去が難しいようです。
「むくみ型セルライト」
全体の35%と、やや多めの割合で存在するセルライトのタイプですが、このタイプは、むくみや冷え性などの体質を持つ女性に多くみられるタイプです。
このタイプも、比較的除去がしやすく、全身や、局部の新陳代謝の活性化を図ることが、効果的な除去の方法です。
「筋肉質型セルライト」
このタイプは、全体のわずか5%と少なく、以前に運動などで体を鍛えた経験があり、現在では運動不足によって、筋力低下している人に多くみられるタイプです。
このタイプは最も除去するのが難しく、医療や自宅でのケア・マッサージなどで、根気よく続けていくしかないでしょう。
自分がどのタイプか認識して、最適なセルライト除去の方法で、対処していくのが効果的です。
【セルライトの初期】
セルライトができる初期段階はどのようになっているのでしょうか。
人間の正常な皮下脂肪組織は、脂肪細胞がネット状になっているコラーゲン線維に支えられています。
コラーゲン繊維に支えられた脂肪細胞は毛細血管の周りにあり、他の細胞と同じく栄養や老廃物のやり取りを盛んに行っていますが、肥満になり脂肪細胞が肥大化してくると、肥大化した脂肪細胞によって毛細血管が押しつぶされ血管の壁がもろくなります。
もろくなった血管の壁は、部分的に血流が悪くなるためうっ血が起こります。
また、血管の壁は、女性ホルモンや食生活等の影響などでもろくなる場合もあります。
血管の壁がどんどんもろくなると、もろくなった血管の壁から血漿が漏れ出し始めます。
血漿が漏れ出して溜まったものをエデマと呼びます。
エデマはコラーゲン線維を破壊する性質を持っていて、コラーゲン繊維の脂肪組織を取り囲む力が弱くなってしまいます。
エデマが出現し始めた段階が、セルライトの初期段階といえます。
【セルライトの中期】
エデマが出現し始めたセルライトの初期段階をそのまま放っておくと、セルライトの中期段階に移行します。
エデマによってコラーゲン線維が破壊されると、脂肪細胞はコラーゲン繊維の支えを失ってぶよぶよした状態になります。
脂肪細胞と血管との栄養や酸素、老廃物などの物質交換がうまくいかなくなりはじめ、脂肪細胞はどんどん変形していきます。
エデマによって破壊されたコラーゲン線維自体は再生が始まるのですが、コラーゲンが異常に増殖してしまい、変形したいくつもの脂肪細胞が増殖したコラーゲンによってまとめて固められてしまいます。
変形したいくつ物脂肪細胞が増殖したコラーゲンによってまとめて固められてしまった状態がセルライトで、セルライトができ始めた状態がセルライトの中期といえます。
セルライトの中期段階では、毛細血管の血管の壁はどんどん弱くなり、少しぶつけただけでも内出血し、内出血が治りにくくなってきます。
セルライトの中期段階では肌の弾力が失われ、肌をつまむとえくぼのようなくぼみができるようになります
【セルライトの後期】
セルライトができ始めた中期段階を放置しておくと、セルライトの後期段階に進んでいきます。
セルライトの後期段階では、セルライトがあちこちに出現して、真皮層の正常なコラーゲンと結合していきます。
正常なコラーゲンとセルライトが結合すると、皮膚を引っ張ってしまうため、肌の表面にオレンジピールスキンと呼ばれる、みかんの皮のようなデコボコが出現します。
セルライトと化した脂肪細胞は、血行が良くないために、さらに栄養と酸素が不足したうえ、老廃物も排出されませんので、酸化してしまいます。
セルライトの内部にある血管の壁はもろいために切れる部分も出現します。
またセルライトの外側ではうっ血がさらに進みますので、簡単に内出血が起こってしまいます。
内出血がどんどん起こるためさらにエデマが増大して、むくみがひどくなる上、肌の表面も栄養が不足するので常に肌がかさかさした状態になってしまいます。
セルライトによって肌の表面がオレンジピールスキン状態になると、セルライトの後期段階ということができ、早めのセルライト除去を考える必要があります。
【セルライトの末期】
セルライトの後期段階を過ぎると、外科手術が必要なセルライトの末期段階になっていきます。
肌の表面がオレンジピールスキン状態になり、さらにセルライトがどんどんできていくと、今度はセルライト同士が結合し始めます。
セルライト同士が結合して数センチ以上の大きさになると、完全にセルライトの末期段階になり、外科手術によるセルライトの除去が必要になります。
日本人には手術の必要なセルライトの末期段階の人はあまりみられませんが、欧米では結構いるようです。
また、油断しているとセルライトはどんどん末期の段階に向けて進んでいきます。
セルライトの中期段階で、セルライトのでき始めに気付いた時には、早めのセルライトケアが必要となります。
【セルライトの予防について】
セルライトの予防には前述したように、まずは生活習慣を改善することが大切です。
セルライトは脂肪が不要物と融合することで発生しますので、太らない食生活を心がけ、血液やリンパ液などの循環が促進されるように適度な運動をすることがまず第一です。
その他のセルライト予防対策としては、セルライトのできやすい太もも・ふくらはぎ・お尻といった下半身を中心にマッサージをすることも効果的です。
血行が促進され、セルライトのできにくい体質になります。
セルライトの原因ともなる「むくみ」を防止することで、セルライトを予防します。
同じように「冷え性」もセルライトの原因のひとつですので、冷え性対策も効果的です。
【自宅で出来るセルライト除去マッサージ】
セルライトは血行やリンパ液の循環が滞ることで生成されやすくなります。
そのためマッサージによって循環機能を促進し、新陳代謝を活発にさせ、セルライトができにくい状態にするのが「セルライト除去マッサージ」です。
セルライト除去マッサージは血行がよくなっているお風呂上りにやると効果的です。
入浴時にやや刺激の強いタオルやブラシなど利用してマッサージするのもよいでしょう。
入浴が苦手な人は足湯だけでもかなり違うと思います。
体の気になる部分をそれぞれ3分~5分程度マッサージするだけでかまいません。
大切なのは続けることです。
セルライト除去マッサージを継続することで、代謝機能が高まりセルライトができにくい体質に変わっていきます。
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